キッチンロボットはいかが?

料理嫌いのひとなら誰もが全自動調理ロボットを夢見たことがあるでしょう。

友だちと会食するでもなく、美味しいお店に出掛けるでもなく、家族や同居人に作るでもない孤食の調理ほど煩わしいものはありません。

かといって、コンビニ弁当やカップ麺、ファストフードは微妙に高くつく上に、栄養の偏りに不安が強く残ります。

一切の手間をかけず、栄養バランスに優れ、できることなら極上の美味しい料理をいつでも自宅で食べられないものかーー?

英国のあるコンピュータ学者のこんな贅沢な悩みから発明されたのがコチラ。

世界初の全自動クッキングロボット、モーリーです。

イギリスは、実験精神と合理的思考、気位の高さで知られるお国柄。

私のパートナーは英国に数ヶ月間留学していたのですが、彼女が感銘を受けたのはホームステイ先のオーブン料理だったそうです。

イギリスのどの家庭にも大型の食洗機とオーブンがキッチンにあり、毎日の調理と洗い物の時間を浮かしているのだとか。

そんな英国生まれのクッキングロボット、モーリーの秘密は、世界中のトップシェフの調理をモーションキャプチャで記録し、クラウドで共有、そして、あなたが手許のスマートフォンやタブレットから命令を与え次第すぐにお家で再現してくれることにあります。

つまり、材料の許すかぎり、数千種類(予定)の折紙付きのレシピが保存された iTunes のようなライブラリにアクセスしていつでも自動調理してもらえるのです。

以前、家庭用掃除ロボットのルンバや、軍用ロボットの代名詞パックボットの開発と製造を手掛けるアイロボット社の理念「Dull, Dirty, Dangerous(退屈・不衛生・危険)の3Dから人々を解放する」をご紹介しました。

全自動調理ロボットのモーリーはまさしく毎日の「退屈」からの解放といえます。

しかしそれが、冷凍・チルド食品やファストフードと根本的に違うのは、24個の関節と129個のセンサーで世界のトップシェフの調理を模倣すること。

問題は、2017年に一般消費者向けに発売が開始され、キッチン一式としての価格が日本円にして約150万円と噂されていますが、それがあと何年で陳腐化し、社会の中間層の手に届く値段に落ちてくるかです。

もし、冷蔵庫や電車レンジ、食洗機の延長として数本の調理アームがごく普通の家庭のキッチンに備え付き、自動炊事ブームが世に起きたとしたら、外食産業のあり方も結構な影響を被るでしょう。

原理的には、世界中の料理のレシピ・ライブラリにアクセスして作れるわけですし、ロボットの性能が高ければ世界のトップシェフに準ずる腕前を自動で振舞ってくれるわけですから。

ただ、ものめずらしい料理を提供する。

ただ、それなりに美味しいものを作れる。

そんなマズマズで、特別なアピールポイントのないお店や料理人には肩身の狭い世がそう遠くない先にやってきそうです。

オートメーション(自動化)の波は職場だけでなく家庭のなかでも人間の「職」を奪うのでしょう。

今回ご紹介するのは、Arcane Echo というオーストラリア出身のDJです。

最近急にSNSで話題になりはじめた彼ですが、有名なのはなんといっても人気曲をリミックスした短い演奏動画。

上の動画は、日本でもファンの多いジャスティン・ビーバーの「Sorry」(2個めは原曲)。

コチラは、おなじく日本でもお馴染みのリアーナの最近曲「Work」(2個めは原曲)。

聴き比べると、Arcane Echo の楽曲は音数が増え、加工も入り、全体的にスピード感が増してダイナミックな仕上がりになっています。

好き嫌いは分かれるでしょうが、DJのこうしたリミックスのあり方に自動化を生き抜く術があるのは、また、別の話。

京都スタッフ 緒方勇人
http://engineerism.com