bn_12cups

vol.12 好物の共通点

パテと焼売とハンバーグとソーセージ。この4つが私の好きな食べ物です。
この4つの食べ物に共通点がある事に気付いたのは最近の事。それは、どれもミンチ状の肉の塊であるということでしたっ!!

特に、木屋町の「ブラッスリーカフェ ONZE」のパテ・ド・カンパーニュ、北大路の「鳳飛」の焼売、自分が作ったハンバーグ、御所東の「THE GREEN」のソーセージが大好物です。
分厚くカットされたONZEのパテ・ド・カンパーニュは、肉肉しくて濃厚でとてもジューシー。
パテの必須アイテムは豚ひき肉と鶏のレバーとスパイスらしいので、レバーの下処理の方法やスパイスの配合などによってオリジナリティが出てくる。
あのピンク色の肉の塊の中に、作る人のいろいろなものが凝縮されているのだと思うとそれだけで感動します。
c_sc12-1

551より小さくて、崎陽軒よりはだいぶ大きい鳳飛の焼売は、しっとりとした薄皮に包まれた、絶妙なバランスで配合された豚ひき肉とくわいの塊。
熱々に蒸されたジューシーでごろごろしてさくさくした食感の事を思うだけで、条件反射的によだれが出ます。
焼いてないのに『焼売」て書くんですよね~
c_sc12-2

そして、ハンバーグは、自分が作ったというのは、自分が作ったものが一番美味しいという意味ではなく、ただ自分で作ったものが一番「安心」という意味です。
昔、アルバイトしていた先でハンバーグを仕込んでいた先輩が「あれっ?バンドエイドどこいったかなぁ!」って言ったのを目の当たりにしてから、外で食べるハンバーグにはかなりの恐怖心があるのです。
工場で生産されたような、ファミレスのハンバーグの方がリラックスして頂けます。
なので、ファミレスで新商品手ごねハンバーグを押されても、いや誰も求めてないから!と思うのです。
自分のハンバーグが上手く焼けた時は最高にうれしくなります。

最後に、THE GREENのソーセージはナイフを弾き返すほどぎゅーっと腸に詰められた豚ひき肉の塊。立派なメインディッシュになるほどで、その満足感たるや。
ソーセージを食べるたびに、欧州の余す事なく頂くという精神とは言え、腸を洗ってそこにミンチにした肉を詰めるという発想に感謝の気持ちでいっぱいになるのです。
c_sc12-3

私がこの4つの食べ物を好きだった理由が、ミンチ状にした肉に様々な要素を加え試行錯誤してひとつの塊にするという手間暇の奥深さにあったとは!
自分も自分の事をもっと噛み砕いて、いろいろな要素をつなぎにして、深味のある人間になれたら良いなぁと思います。

そして実は、もう一つ共通点がありました。
そう、いずれもマスタードやからしで食すということ。
自分を引き立てくれる何かを、自分探しの途中で見つけることができたら、すごく心強いですね。
それが何かは想像もつきませんが…


毎月20日公開 月刊『12×Coffeecups』
icon_coffeecups
とくだ あきこ
ソングバードコーヒー店主
京都出身。
飲食店、インテリアショップを経て、2009年に堀川丸太町にソングバードコーヒーをオープン。