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南インド・ニルギリの旅 2

南インド ニルギリは、これまでに行ったインドの他の茶産地とは全く違ったお茶の産地でした。
北にあるダージリンやアッサム、インドの地図の北東にあるベンガル州は後ろにヒマラヤがそびえ立ち、手前にはベンガル湾があるため環境がとても過酷なところにありました。一方、ニルギリは、南の西の先にある海辺から北へどんどん山を目指して北上していきます。

多くの同業者の方々は、ニルギリ産地があるもっと北の街、コインバートルへ飛行機で行かれます。ところがアーユルヴェーダに惹かれ、スパイス好きの私は、海岸線にあるスパイス産地から訪ねたいと思い、「車で無謀な・・・」と言われながらもこの同行者泣かせのルートを作成しました。
インドやネパールへ行く時にいつもガイドをお願いするのは、北インドのポール三兄弟。もう長いお付き合いで仲良しの長男のポールさんと私がアレンジをする旅なのですが、今回も南インドの旅を北インドのポール三兄弟にお願いしたため遠隔操作な上、民族が違うためか旅行のアレンジが思うように組み立てられず、勝手知らない南インドの不安なお茶の旅がスタートです。コーチンの空港からは現地ガイドさんにお願いをし、他の旅行でご一緒した方々とガイドさん、そして私の5人の道中が始まりました。

最初に泊まったホテルは、海につながる川が庭に見えます。そこで目にした魚の釣り方というのが以前スリランカで見たもの、コロンボの海岸線と同じ風景で、南インドはとても文化や食がスリランカと似ていると改めて感じます。違いを感じるのは、カレーにエビが使われているものが多いのと、ココナッツがふんだんに使われていて美味しく、スリランカほど辛くありません。素敵な食への期待で朝が始まります。
朝食の後は、コーチンでバスコ・ダ・ガマのお墓のある教会見学をし、いよいよ長距離移動が始まります。とても暑く、車のエンジンもオーバーホールしそうなので、お茶休憩を何度か取りながら7~8時間、ガタガタした道を車で揺られながら移動して行きます。

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お茶休憩をしたのはティルームでなく、面白いことに名前が「 HOTEL XX (ホテルという解釈が私たちとは違います)」。食事をするのにもここを使うのですが、個室にはクーラーがあるのでお茶を飲むだけでもここを使います。とにかく喉がカラカラなので、まずはライムジュースです。塩味のものと砂糖入りの2種類があります。インドでは、氷や水でお腹を壊すので生のライムジュースは氷無しです。
窓の外を見ると自由に歩きまわる牛が物をあさっていたり、横たわっていたりと、のどかな国道沿いの風景です。前回のお話の中でアップした写真のようなチャイ屋さんもありますが、クーラーとトイレに惹かれて私はやはり 「HOTEL」に行きます。

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山手に向かい車を走らせて行くと、茶畑が現れます。この風景もとてもスリランカのようです。ここからスパイス畑と茶畑が交互に現れてきます。
今晩のホテルは、アーユルヴェーダをして頂けるホテルを指定し決めたので、期待でワクワク、とても楽しみです。
「五感で感じる旅」というのが、私の企画する旅のテーマ、楽しみ方です。これまでにも多くの方たちをお連れして、メランジェツアーを20回までプランニング、同行して来ました。今は気ままな少人数の旅ですが、旅をご一緒して頂いた方々は今でもよく話題にしてくださり、FACEBOOKで思い出話に花を咲かせて懐かしんでいます。
私の旅は続きます。

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著者プロフィール

『メランジェ的世界の歩き方』毎月21日公開
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松宮 美惠 (まつみや よしえ)

200種類のお茶とお茶まわりのグッズを扱う「ラ・メランジェ」のオーナー。
ラ・メランジェは1988年に京都・北山にオープンし、92年からは同じ北山に店を移転拡張し、2005年9月烏丸二条に移転。2015年5月で対面販売 小売店店舗をクローズ。今後お茶を扱う専門家、飲食関連のサービス、お茶を教える専門家などに今までの経験を生かし指導をしていくことを新しいジャンルとして設ける。ものを売るというよりも、お茶とお菓子ですごす時間や空間、そこから生まれるコミュニケーションが大切だと考え、これを提案したいというのが基本的なコンセプト。このためお茶と食、またそれにまつわる文化に強い関心を持ち、1990年からヨーロッパを中心に海外に頻繁に旅し、情報を常に吸収し、ノウハウを蓄積しているのが強み。最近では、特に中国へ赴くことも多く、中国茶と茶器の品揃えも強化。現在、かの地の文化を修得しつつある。お茶については、海外からはお茶を直接輸入し卸しも行なうが、国内・国外のお茶とも、すべて自らテイスティングし、セレクトしたものを扱う方針。お茶のコーディネイトの仕事も多数。