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コーヒーの波に揺られて20年

 喫茶と珈琲にまつわる小冊子『甘苦一滴』編集人、田中慶一と申します。今月から、こちらでコラムを書かせていただくことになりました。錚々たる皆様に交じって恐縮しきりですが、どうぞ、よろしくお願いします。
 学生時代からカフェ、喫茶店、コーヒーまわりのことを見続けて、かれこれ20年。今でこそ、それらをテーマに情報誌で取材・執筆させてもらっていますが、当時はそれが仕事になるなんて思いもよらず。自作の小冊子で喫茶店の歴史やらカフェ・コーヒー事情やら、興味の赴くままに細々と書き綴ってきました。当時から資料と称して、カフェ、喫茶店、コーヒーに関わる書籍・雑誌も手あたり次第買いまくり、今では本棚を軋ませるほどの存在に。うっすら埃をかぶっているものも多いのですが、折に触れて引っ張り出すと、特に雑誌の記事は賞味期限が短い分、なかなかに新鮮です。
 思えば20年前は、いわゆるカフェブーム華やかなりし頃。フランスブーム(1998年は「日本におけるフランス年」でした)でもあり、シアトル系、イタリア系のカフェがどっとやって来た一方で、昔ながらのコーヒー店や喫茶店にもスポットが当たりだした時期でもありました。ブームと呼ばれていたくらいで、「いつまで続くかな…」と思いつつ、巡り巡っていまやコーヒーブーム。その間、スペシャルティコーヒー、バリスタ、サードウェーブなどなど、時々の“波”に立ち会えたのは、今にして思えば幸運なこと。昨年、『甘苦一滴』も節目の20号を発行し、一度、これまでのことを振り返ってみようと思っていたところに、コラムの機会をいただいたのは望外のご縁。溜まりに溜まった雑誌から記憶をたどるべく、本棚からよいしょと抱えて、誌面からこの20年をプレイバックしていきます。
 と、言ってみたものの、膨大な雑誌の山を前に少々気が遠くなっていますが…気長にお付き合いいただければ嬉しいです。

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著者プロフィール
月刊連載『棚からプレイバック』毎月7日公開
icon_amaniga田中慶一(たなかけいいち)
珈琲と喫茶にまつわる小冊子『甘苦一滴』(@amaniga1)編集人。
1975年生まれ。関西で文筆・編集・校正業の傍ら、コーヒー好きが高じて、喫茶店の歴史から現在のカフェ事情まで独自に取材。訪れたお店は新旧合わせて900軒超。現在、全都道府県1000軒訪問を目標に活動中。2013年から「おとな旅・神戸」http://kobe-otona.jp/ で、コーヒーをテーマにした街巡りの案内人を務める。2017年に『神戸とコーヒー 港からはじまる物語』(神戸新聞総合出版センター)http://kobe-yomitai.jp/book/518/ 制作を全面担当。『甘苦一滴』のバックナンバーDL販売はこちらhttps://amaniga.base.ec/ 。