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はたらくくるま

重機や建設機械が好きで。
これはここ十数年のことなんですけれども。
親子によくある話で、子供が先にハマったんです。
なんかキッカケはあったんでしょうね、建設現場を見かけると足が止まってしまう。
しょうがねえなあと、飽きるまで見せとくと永遠に飽きない感じで見続ける。
やがてこっちもなんだか気になってきて「おい、あそこで工事始まったぞ」なんて言って現場を見に連れて行ったりするようになる。
その後は欲が出てきてもっとデカい建設機械が見たくなって、当時幕張でやってた大規模な展示会に出向いたり、KOMATSUの伊豆の施設に出向いたりもしました。
結果今では子供は急速に興味を失い、僕がひとりでハマり続けていると言う。まあこれもよくある話です。

重機を表現する言葉は、極めて愛着を持ちにくいものになりやすいです。
例えば「無骨」「鉄の塊」「味気ない」「愛想なし」など、自分が言われたら傷つく言葉が並びます。
やっぱりスポーツカーみたいに「きれい」「美しい」「速そう」「高そう」「セレブ感がすげえ」なんて言うワードは出てこないんです。

重機・建機は機能を最優先した存在。
特化した作業の効率化のためだけに作られた「機械」ですから、美しさは当然加味されていない。余分な外装による演出なんかも不要です。
しかし実は結果としてそれが独特の機能美を生み出し、直接的に「かっこよさ」を感知する小さい子供達の支持を得るようです。
例えば・・・
大量の土砂を一度に掬うために、巨大なバケットと長いアームを取り付けてあるショベルカー。
たくさんの土砂を押しのけたり整地するために、巨大なブレードとクローラーを取り付けてあるブルドーザー。
高いポジションに大量の部品を効率的に引き上げるクレーン車。
などなど、素人目でもとにかく作業を効率化するためだけの機能を持ち、進化させた存在だと言うことがわかります。
そしてその造形は無駄がなく頑丈。装飾はなくシンプル。
メーカーの意図とは異なるでしょうが、非常に直接的に美意識に訴えてくるんですね。

そして僕は見ているだけでは飽き足らず、例によってミニチュアに手を出しました。大きな物体がミニチュアになって自分の手元にあると言うのは、やはりなかなか面白い感覚だったわけです。
と言うわけで、一部ですが左からランドフィルコンパクタ、オフハイウェイダンプ、オフハイウェイダンプwithウォータータンク。
c_haven5-1

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c_haven5-3

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みんなその仕事をするためだけの機能と造形を表現。
ミニチュアとはいえ、基本的に金属製のため非常に重量感があります。軽い作りにしないのは魅力的で、重さが所有欲を満たします。
おかげで足に落とされた時は、ハンマーでぶん殴られたような衝撃でした。よく骨折しなかったな。
この3台の実車を見かける機会は国内だとさすがにほぼないんですが、この他に所有しているポピュラーなショベルカーやホイールローダーを建設現場で見かけたりするとなんとなく『頑張ってんなあ』とか思っちゃう。
頑張ってるのは現場の方々なんですけどね。

景気がいまひとつの時は重機を見かける機会も減りましたが、ここのところは景気が良くなってまた見かける頻度が増えた気がします。
オリンピックで東京が大きく変貌するタイミング。大規模な建設現場では普段街中で見かけない巨大な機械の登場なんかもあり、好きな人にとっては今が結構アツい時です。
なので現場の前で足を止めてる僕を見てもひとつご理解くださいませ。


著者プロフィール

月刊連載『GARAKUTA HAVEN』毎月28日公開
なかがみやすお

1970年生まれ。戌年。
アパレルの販売を生業としています。
若い時は某アーティストのマネージャーやスタイリストとして動き回っていた時代もありましたが、
30代以降はアパレルに腰を据えて『ゲストサービスの正体を見極める』を胸に秘めて仕事をしています。
この5年半は明治通りのショップで統括店長兼バイヤーとして、多忙に翻弄される日々ですけれども、正直毎日とても楽しいです。
洋服が好き。グラフィックデザインが好き。カスタムすることと工夫することが大好きです。人生は工夫だと思っています。
ここでは僕が心の拠り所(HAVEN)とする、 ガラクタっぽいけど良デザインなモノをご紹介していきます。