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意識高い系じゃないけれど。

或る日、知人のコーヒーショップで一枚のチラシを手にした。

明らかに素人が手作りしたチラシ。
丁寧な手書きの文字で、ヘナ染めについて書かれていた。
それがサロンpoca pocaの藤岡夫妻との出会い。

話はちょっと飛びまして。
気が強いが体は弱めと言われる私(そんなことないと思うのにねえ)
人生を折り返して、さらに体の不具合が増えた。

子供の頃は肌が弱いと思ったことがなかったけれど、気づけば敏感肌チームに所属。そもそも我が家のお家芸みたいなもので、家族の全員が肌ひ弱族だから納得がいく。
そしてこれまた遺伝的なものだろうけれど、鼻が良い。
どんどんとケミカルな香りが苦手になり、今じゃ香害とも思える柔軟剤にうんざり。あの手の香りに囲まれると、頭痛がする。若い頃から大好きだったフレグランスも、使えるブランドが激減。
でも良い香りは好きで、結局自然なアロマの香りに行き着いた。
だから、事務所でほぼ毎日炊くインセンスやキャンドルも、ナチュラルなものになってしまう。
別に意識高い系でもなんでもなく、体に合わなくなったというだけの理由だ(どっちかといえば、意識低い系&煩悩高い系)
だからヴィーガンでも、ナチュラリストでもなんでもない。
がっつり肉も大好きだし。

前述の通り、肌が弱いためカラーリングは一度もしたことがなかったが、poca pocaでヘナ染めを体験してから、髪はこれだけで染めてもらっている。
植物染めであるヘナだが、インディゴなどをブレンドすることでいろいろな色が出せるし、髪は傷みにくくなるしで、良いことずくめ。
藤岡さんたちのサロン、poca pocaではケミカルなものはまったく使われていない。
シャンプーもハーブ。
自家農園で栽培したものなどを使っていて、しかも新月のときに種まきをし、満月のときに収穫するのだ。「月が満ちがときが、植物の力が一番みなぎった状態で収穫できるんです」という。
「肌には良いけれど、汚れが落ちにくい」とか、何かを妥協しなきゃいけないことは何もなく、とてもすっきりする。
ただ、自宅で毎日できるかと言われれば、ずぼらな私には無理だけれど。
しかも施術が終わると目がよく見えるようになり、むくみがすっきりするため、顔つきが変わり、肌には透明感が出ることにも毎回藤岡さんと一緒に驚いている(けれど、日々の生活に戻るとまた、元の木阿弥。南無阿弥陀)

盲信することもないし、強いポリシーを持っているわけでもないが、植物の力って想像以上にすごいものだと思う。
人の体も本来は生き物として自然の営みの中にあったわけだから、逆らわずに共に生きていくほうが自然なんだろう。
そんな私の体験をおすそわけしようと、以前店にpoca pocaに来ていただきハーブ足湯のイベントをしてもらった。
皆さん、ハーブの効果が思いのほか実感できたそうで、「体が温まってよく眠れる」などと好評だった。

医者に相談するほどでもない、ちょっとした肌や体の悩みは、案外自然の力に頼ってみると改善されたりもする。
今まさに、体調を崩しやすい季節の変わり目。
こんなときこそ、ちょっとトライしてみる好タイミングじゃないかしらっていうお話。

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滋賀県の長浜の山に囲まれた場所にあるpoca poca。ヘア&リラクゼーションサロンで、ハーブ薬局か? と思うほどハーブがずらりと並んでいる。先日伺うと、ちょうどインドから帰国したばかりで、現地のアーユルヴェーダ事情を聞きながら、ハーブ足湯でうとうと。

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愛用している漢方入浴剤。滋賀県の漢方薬を作っている会社の製品で、質も良い上コストパフォーマンスにも優れております。漢方も一種のハーブだからと、poca pocaのイベント時に店で販売したのだけれど、肌荒れに悩むアレルギーやアトピーの人たちにリピートされ、今では定番品に。

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イギリス人がプロデュースしていることもありパッケージもおしゃれで、匂いがきつすぎず調香も好み。店でも販売していて、オープン時に焚いている。ちなみにホルダーは、実は蚊取り線香台。このインセンスにピッタリだったので、木工作家の前田さんにお願いして取り扱っている。


著者プロフィール
月刊連載『或る日。』毎月20日公開
prof_shirotsuki内藤 恭子
ライター・編集などの仕事をしながら、不定期にオープンする<好事家 白月>を主宰。
https://www.instagram.com/shirotsuki_kyoto/