週休3日制と求人と役職と。2.

前回のつづき
週休3日制をやってみようと決めてから実行するまでには、思いのほか時間が必要だった。
シフトを回すことで週休3日制を可能にする以上、これまでより多くのスタッフを抱える必要があるし、この人材不足の時代にそれだけのスタッフを集めるのに時間を要したということもあったけれど、何よりも一番の壁となったのは、現場スタッフの意識を変えることだった。
頭では理解をしてくれていても、どこかで “できるわけがない” という意識が拭い去れない。だからそのための建設的な方法を思考することよりも ”できない理由探し” が繰り返される。そしてそれは、職人としての経験が長い人ほどその傾向が強かった。

それでも中には長い職人経験もありながら、ぼくのやろうとしていることを頭で理解するだけでなく、”できない理由探し” でもなく、”どうすれば実現するか” を考え、それを現場の仕事に落とし込もうと孤軍奮闘してくれた女子もいた(ぼくが最初に「週休3日制ってどう思う?」と声を掛けたのが彼女だった)。
思うように労働環境改善が進まない中、FBにぼくの数少ない友人の1人である杉窪さん(365日、15℃)のこんな投稿が流れてきた。

“ 労働時間短縮や売り上げのことも、昔の知らない誰かの成功体験をいまを生きる自分に当てはめてはいけない。うちも週休2日で残業2時間がMAXって言ってたらスタッフたち(経験者)が「そんなの無理だ〜」と決めつけてなかなかチャレンジせず、、でもそれを言い続けてきた結果、今はオーガニックや良い品質の食材を使い、全て手づくりしながら実現(品質はそのまま、逆に向上)できた。
次は残業ゼロを目指そう!!!!!
またみんなは無理だと言うかなぁ?? ”

杉窪さんとぼくは方法論は違うけれど、労働環境改善を目指そうという部分では共感するものがたくさんある。そんな杉窪さんにとっても”壁” となったのが ”経験者” だったというのを知り、ぼくは ”やっぱりか・・・” と思った。
同じ頃、お寿司のチェーン店を展開されている社長さんのインタビューを読んだ。その社長さんが労働環境改善を進めるお話の中には、やはりこういった言葉が出てきた。

『職人気質を持つメンバーの一部には「長く働くこと、そして休日が少ないことを良いことだ」と考える人間がいたことも事実です。』

”やっぱりか・・・”

飲食業やパン屋さんなどで労働環境を劇的に改善しようとすれば当然、スタッフ確保やそれに伴うコストといった現実的で大きな問題が出てくる。でも、そういった試みをする場合、それ以上に一番の障壁となるのは、恐らく “職人” “経験者” といった現場スタッフの意識を変えることなんだと、ぼくは思うようになった。

つづく

 

RECRUIT
ぼくが週休3日制を目指す理由
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週休3日制と求人と役職と。 1.

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西山 逸成

代表取締役製造補助

Le PetitmecとRéfectoireの隊長をやっています。