週休3日制と求人と役職と。3.

前回のつづき
長い時間、職人仕事の常識の中で生きてきて、それが当たり前になっている人たちの意識を変えることは難しい。
そして何よりも困るのが経験者であるが故、”上の人間になった人” が意識を変えてくれないことには、それまでの常識が下の子たちにも ”普通のこと” として伝播することになる。
どうしたものかと悩んではみても、結局は「こうすればいいんじゃないの?ああすればいいんじゃないの?」ともう言い続けるしかない。必要なら道具でも設備でも買うし、スタッフの募集もする。繰り返される ”できない理由” に辟易しながらも言い続けるしかない。

どこのお店や事業所のオーナー、経営者といった方々と話をしていても悩みはたいてい人のことで、それは集まりにくいといった部分以外も同様で、そういった立場の方々が決まって外部の人たちに相談をしたり、助けを求めたり、場合によっては宗教やそういった集まりに救いを求めようとされる人がいるのも今のぼくには頷ける。
でもよくよく考えてみれば小さな会社なんて、オーナー、経営者以外はサラリーマンなんだから、そもそも当事者意識が低いのも当然で、それを求めること自体に無理があるようにも思えてくる。
それでも1店舗、2店舗くらいまでならこれまで通りのやり方でどうにかなるんだけれど、今のうちくらいの店舗数になってくると、どうしてもこれまでとは違う仕組みが必要となってくる。また仕組みだけでなく、それを考えたり実行してくれるといった人材も必要な段階なんだと考えるようになった。
言ってみれば今回のこのブログはそのために書いているわけで、だからタイトルにも “ 求人と役職 ” という言葉を入れた。
職人さんなどを募集する際の条件などを羅列した通常の求人とは別枠として、そういった人材をこのブログの中で募集してみようと思い、ぼくがどういった人材を求めているのかを少しでも理解していただければと考え、このブログを書いている。その募集する内容等については後述するとして。

うちの店は会社が3つに分かれていて、京都、新宿、渋谷と完全に別会社になっている。もちろん独立採算制にしていて、この3つの会社の中でも最初に改革すべきは京都だったので、週休3日制も京都の会社から目指すことにした(一度にできないのもぼくの能力の限界だと思う)。

そして実行するまでには想像していた以上に時間を費やしたけれど、今月から京都は実験的に週休3日制がスタートしている。
ただし全員というわけではなく、一つだけルールを作った。

週休3日制の導入を目指すということで大きなニュースとなっていたヤフージャパンさんのされているのは、「育児や介護、看護を行っている社員向けに、週休3日(週4日勤務)の ”選べる勤務制度” を導入」ということであり、週休3日を選択した場合、お給料が2割ほど減るという話だった。また、ユニクロを展開されているファーストリテイリングさんの週休3日制は、転勤のない地域正社員がその対象となっている。やはりこうして何かしらのトレードオフがあるのは仕方がないことだと思うんだけれど、うちのルールが同じである必要もないし、そもそもぼくがスタッフに「週休3日制を目指そう!」と宣言したのは、ファーストリテイリングさんやヤフージャパンさんのそれがニュースになる以前のことだった。

この話の最初に『時代背景や近い将来のことをぼくなりに考えた際にそこにあったのはとても大きな危機感で、そういったことに対するぼくなりの”準備の1つ” が「週休3日制を目指そう」ということだった。』と書いたように、自分なりに考え抜いて決めたことだった。だからそれに伴うルールも自分なりに考え抜いて一つだけ決めた。

それが、『社員として3年間勤続した人をその対象とする。』というもの。
だから現状のお給料を下げることもないし、仕事のできる人、できない人を問わず、社員として4年目以降も勤続してくれる人を対象としている。
”仕事のできる人、できない人を問わず” というのは、「続けてくれている」ということに対するぼくの感謝の意味を含んでいるから。

ぼくらのような業種だと独立心の高い人やいろんなお店でキャリアを積みたいといった人というのは、3年間というのが一つの区切り、目安となると考えている。ぼくもそうだったし。だからそういった人たちは、3年経てば他所のお店に移るなり、独立するなりすればいいと思う。
一方でそれ以降も勤続してくれる人というのは、会社や店にとっては有難い、貴重な戦力なので続けていける環境を整備しようと思った。もちろん勤続4年未満の人は週休2日を確保する。また、ここで募集しようと思っている “通常とは別枠の求人” や、今後もしかしたら募集するかもしれないバックオフィスの社員にしても、このルールは同様にするつもりでいる。
まだどうなるのかわからないけれど、こうして何とかスタートを切った週休3日制は現在、京都の社員である10名中5名がその対象者となり、数ヶ月後にはもう1名がその対象に加わることになった。

 

(´-`).。oO( 杉窪さん、やっとここまで来たよ。また近いうちに食事にでも行きましょう。

つづく

 

RECRUIT

ぼくが週休3日制を目指す理由
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週休3日制と求人と役職と。 1. 2.

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西山 逸成

代表取締役製造補助

Le PetitmecとRéfectoireの隊長をやっています。