週休3日制と求人と役職と。5.

前回のつづき
今回は “役職” についての話。
会社や店などをやっていると、潰していかないといけない課題や問題は常に山積で、”働き方” といった問題も含め時代にも順応していかなきゃと思うんだけれど、ぼく自身の経営能力が低いので優先順位をつけて1つずつ潰していく以外に方法がない。故にやりたいことや改善していきたいと考えていることがあっても、どうしても時間がかかってしまう。
ここで自分のやりたいことと残された時間を並べて考える。

”このペースじゃ、やりたいことをすべて実現する前に時間切れが来ちゃうなぁ・・・”

ここでまた考える。
”悩む” じゃなくて “考える” なのは、ぼくの中で大きな選択肢が2つしかないから(多くても3つ)。
現時点で「こちら」と決めたことを進めていこうとしているんだけれど、現状の体制のまま進めていたのでは間違いなく時間がかかりすぎる。この辺りに規模に対する仕組みとそのバランス、そして自分自身の経営者としての能力の限界を感じる。

うちの店は1軒目がオープンした時から今日まで誰1人として、ぼくのことを「店長」「シェフ」「社長」・・・と呼ぶ人がいない。これは最初にぼくが「呼ばないで」とお願いしたからなんだけれど、そこに特に深い意味や理由はないし、肩書きがそれほど重要だと思ったこともなかった。
どちらかといえば修業時代、シェフや店長といった立場になったこともなければ、スタッフとしても明らかに落ちこぼれだったぼくが自分の店をやったからといって、そう呼ばれることに対する違和感を覚えたり、恥ずかしいといった気持ちの方が強かった。

ぼくがこんな考えなので、現在の規模や店舗数になってもぼくのことを肩書きで呼ぶ人もいなければ、各店舗で「店長」や「シェフ」と呼ばれている人もいない(渋谷は呼んでいるのかな・・・どっちでも構わないけれど)。
もちろん対外的には「店長」や「シェフ」と呼ばれれば対応する子がいるけれど、それも便宜上であって、会社としてはいわゆる辞令みたいなものを出したこともなければ指名もない。すべて ”一応、彼女がシェフのような・・・彼女が店長のような・・・” といった暗黙の了解でこれまでやってきた。

そういえば新宿に出店する際、”東京だし、シェフって呼び方もしっくりくるかもしれないなぁ、付けようかな・・・” と思い、「じゃあ、◯◯さん、シェフになってよ」と女子スタッフに言ったら、「イヤですよ~そんなの」と敢えなく拒否られ、結局、シェフといった呼び方がないまま今日に至る。
「店長」や「シェフ」といった呼び方、肩書きさえないようなこんな店(会社)なので、当然世間で言われるような “役職” “管理職” といった職務(呼び方)もうちにはない。

数年前、某商業施設さんから出店の打診をいただき、渋谷の店(レフェクトワール)でお話を伺った際にバイヤーさんと最後にこんな会話になった。

「西山さんはとてもお忙しいでしょうし、次回ご連絡を差し上げるのは、何方にさせていただければよろしいでしょうか?」

「あぁ、ぼくで結構ですよ。その携帯番号にかけていただければ。もし出れなかったら折り返しお電話しますから。」

「いやぁ・・・しかし。何方か窓口のような方がいらっしゃいましたら、そちらへご連絡をさせていただきますので」

「窓口は、ぼくなんです。」

「えっ・・・そういった担当の方はいらっしゃらないんですか!?」

「はい、いません。ぼくのすぐ下の子といえば、そこ(厨房)にいる彼女たちですから。」

「えっ・・・でも・・・これだけ店舗もあって、スタッフさんもアルバイトさんを入れたら70名以上いらっしゃるんでしたよね?」

「はい、いますね。でも、今は iPhoneとPCがあれば、なんとかなるもんです。いい時代ですよね(笑)」

 

とは言っていたものの、これまではなんとかなったけれど今後、今以上に、それもスピードを上げて目指していくとなると、うちの会社に必要不可欠なのは、”相応の人材” なんだと考えるようになった。

つづく

 

RECRUIT

ぼくが週休3日制を目指す理由
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西山 逸成

代表取締役製造補助

Le PetitmecとRéfectoireの隊長をやっています。