週休3日制と求人と役職と。6.

前回のつづき
修業先としてぼくがお世話になったのは、いずれも個人店だったり、会社にはなっていても小規模で、そういったお店を意図的に選んできたといった話を以前ブログの中で書いた覚えがある。
それはぼくが “店をする(独立)” ということを初めから目的として、最短で可能にするための方法だと考えたからだった。
今でも “店をする” という目的のための方法として間違ってはいなかったと思うんだけれど、ここへ来てこれまでに経験したことのない壁に当たることになる。

前回のブログの最後に書いた商業施設のバイヤーさんとのやり取りの中で呆れられた(?)ことからもわかるように、うちの会社は ”そろそろ組織として仕組みをちゃんとつくりなさい、役割分担を決めなさい。そうでないと、これ以上やりたいこともできませんよ” という段階に来ているんだと思う。
もちろん自分でもわかってはいるんだけれど、前述したようにぼく自身が大きな会社や組織と呼べるほどの規模に所属した経験がないので、”組織” といったものが正直、いまいちよくわからない。
それに “厨房出身者” ということもあって、どうしても仕組みなどを考える際に、個人店やそれに近い規模のお店と同じような発想になってしまう。

恐らく個人店や比較的まだ小さな規模で会社をされている方が求人を出される際の内容というのは、「職人さんや販売員さん」の募集がほとんどで、“役職” といった求人をされるお店はほとんどないだろうし、仮にあったとしてもそれは “店長候補 ” 、“副店長候補 ” 、 “シェフ(あるいはチーフだったり、リーダーだったり)” なんじゃないかと思う。
そして大きな会社なら、部署や課といった分割されているような仕事をそれらの人員で兼務することになる。実際、小さな規模だとそれで回るし、回さないと経営だって立ち行かないことになるから当然なんだけれど。
うちの店もそういった仕組みの延長でこれまではやって来れたけれど、今以上、これ以上を目指そうと考えると、やはり組織や仕組みとして一度整備する必要がきっとある。

ぼくのように “厨房出身者” で、同じくらいの店舗数や規模で食べもの屋さんをされている方ならわかってもらえると思うんだけれど、”それじゃあどういった人材を探せばいいのか?” と考えた時に結構困る。ここが “厨房出身者” である自分の限界を感じる部分でもあるんだけれど。

例えば広報や企画、事務といった部署を作ったところで、 “仕事” と呼べるほどの仕事量があるわけでもないし、それならパートさんを雇用するなりアウトソースした方が効率もいい。
そもそもこの手の仕事は今後ますますクラウド、デジタルといったテクノロジーで事済むようになるから求人の優先順位としてはかなり最後の方になる。

また、うちのような性格の会社(ぼく自身)の場合、自ら企画や事業計画を提案してくれたり、それらを責任を持って実行してくれるほどの人ならともかく、「次は何をやったらいいですか?(仕事をください)」と言われるようでは、もうこちらがお手上げになることも想像に容易い。
だから結局、求人をする際に “戦力としてわかりやすい職人さん” を採用し続け、その中から店長や責任者といった人を選ぶというパターンに陥ることになるんだけれど、それだとこれまでのやり方と何ら変わらないことになる。

目標を実現するために(うちの場合だと週休3日制の維持と長期休暇の実現)”本当に現場で必要な人員や設備” は、もちろん今後も確保や導入をし続けないといけないけれど、だからといって職人さんの人数を増やし続けることが抱えている問題の解決につながるとは到底思えない。
ぼくの中で問題として立ちはだかるのは、どちらかといえば物理的というよりも精神的だったり、もっと俯瞰することが必要な問題だから。
それに、単に人員を増やすということを闇雲にやっていたのでは、いわゆる収穫逓減の法則にいずれ陥ることにもなる。
だからそういった現場の人事といった部分を俯瞰してコントロールできるようにならないと次へ進めない(進まない方がいい)と考えるんだけれど、それを職人さんに求めるのも現実的には難しい。

今、うちが手を打つべきことは、『プレイヤー(職人、作り手)とマネジメント(特に人事)を分ける』ことなんだと思う。

こうして考えていくと、今後、新しいことを始めたり仕組みを整備するためにもうちに必要なのは、職人さんとは別の “マネージャー” という役職に行き着く。もちろん、ぼくのマネージャーというわけではなく、”京都の店舗をマネジメントしてくれる人” 、特に “現場の人事をマネジメントしてくれる人” が必要なんだと思う。
それもきっと、1名でなく、複数名が必要なんだと思っている。

つづく

 

RECRUIT

ぼくが週休3日制を目指す理由
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西山 逸成

代表取締役製造補助

Le PetitmecとRéfectoireの隊長をやっています。