余談

前回のつづき
余談をもう少し・・・
ぼくが、 “なんちゃって・パリ” な店を始めてその後、すでに日本へ上陸していたPAULさん(フランスのパン屋さん)が店舗数を拡大され始め、そのスタイルはどのお店も “フランスと同じ対面販売” で、「これこそ、本当のフランスのスタイルだよ」と、ぼくは言われているような気持ちにちょっぴりなった(別に言われたわけじゃないんだけれど)。

それにしても、海外からやってきたブランドであっても売り場面積が少し広めなところは、販売スタイルを “日本式” にされるお店が少なくない中、大きな会社である以上、優先順位としては効率も上位に考えられるであろうPAULさんが、あれだけの店舗数を持たれてもなお、フランスと同じ対面販売を選択されているというのは、そこに “フランスのブランド” としての矜持があるように感じて、かっこいいなぁと、ぼくは思ったりする。

そして、その数年後には、関西の街場の個人店でありながら、フランス式(ヨーロッパ式?)の対面販売スタイルを取り入れられた岩永さん率いるシュクレクールさんが登場する。

もしかしたら、関西にもそれ以前から対面販売スタイルのパン屋さんはあったのかもしれないけれど、それは面積の都合上、対面販売にされていたのではないかとも想像する。
シュクレクールさん(最初のお店)の店舗面積は決して狭いというわけでもなく、ぼくの主観になるけれど、あの広さなら棚を巡らせ、 “いわゆる街場のセルフ販売スタイルのパン屋さん” にすることも可能だったと思う。それを敢えて効率の悪い対面販売を選ばれた岩永さんは、きっとパンだけでなく、その販売方法もフランスのスタイルを踏襲されたに違いない。

PAULさんといい、シュクレクールさんといい、いよいよ関西にも販売スタイルまで含めた “リアル・パリ” 、”リアル・フランス” のパン屋さんが登場した時代。
それでもまだ取材の校正の際などには、パン屋さんの店名に掲げられたカタカナ表記が、 「ブーランジェリー」なのか?「ブーランジュリー」なのか?はたまた「ブーランジュリ」じゃないの?といった時代。
あぁ、なんだか古き良き時代に思いを馳せ、遠い目になりそうになる。

そういえば、新宿時代、スタッフも同じことをお客様から訊ねられたことがあると言ってたけれど、営業をしてもう何年もなる頃に、ご年輩のお客様から「ここもフランスのパン屋さんなの?」と訊かれたことが何度かあった。恐らく、ポールさんやカイザーさん、ロブションさんやサブロンさん、ゴントランさんのように、うちの店を “フランスからやってきたパン屋さん” だと思ってくださったんだろうなぁと受け取ったぼくは、「紛らわしくてすみません。この店は、メイド・イン・京都なんです・・・」と、いつも答えていたことを思い出したと同時に、今回も本題を書いていないことを思い出した。

つづく

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レイアウトって、むずかしい。
セルフ販売か? 対面販売か?
なんちゃって・パリ

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西山 逸成

代表取締役製造補助

Le PetitmecとRéfectoireの隊長をやっています。